バイクメーカーとしてHONDAの名前を世界に轟かせたのは、「スーパーカブ」です。「スーパーカブ」は、1958年から生産を開始したセミスクータ型のモペッド。発売を開始した年だけでも、一気に9万台も売れました。今では全世界で通算6000万台以上が製造され、大ヒットを記録し続けているロングセラーのバイクです。
現在は「スーパーカブ50」「スーパーカブ90」「プレスカブ50」「リトルカブ」などの車種があります。通勤や通学、ビジネスなど、幅広い分野で活用されています。
カブの車名は、熊などの猛獣の子どもを指す英語の「Cub」に由来しています。小排気量ながらパワフルなオートバイであることをアピールしているのです。耐久性と経済性が高いことも特徴のひとつです。
基本構成は、太いパイプとプレス鋼板で構築されたフレームです。耐久性に富み低燃費の自然空冷式単気筒OHCの49cc4ストロークエンジンを水平に近い角度に搭載しています、独特の遠心式自動クラッチを組み合わせた3段式変速機と、フルカバードされたチェーンドライブで後輪を駆動しています。
エンジンをオーバーヘッドバルブ式からオーバーヘッドカムシャフト式へ変更するなど、機構の改良は多岐にわたります。とはいえ発売開始後50年以上を経ても、多くの原設計を引き継ぎながら生産が継続されています。